“浅翠”の読み方と例文
読み方割合
あさみどり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうこうする間に、一月余りは過ぎて、悩ましい後園の春色も衰え、浅翠あさみどりの樹々に、初夏の陽が、日ましに暑さを加えてきた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほとんどその半身をおおうまで、うずだかい草の葉活々いきいきとして冷たそうに露をこぼさぬ浅翠あさみどりの中に、萌葱もえぎあか、薄黄色、幻のような早咲の秋草が、色も鮮麗あざやかに映って
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此花おほよそは薊に似て薊のように鬼々おに/\しからず、色の赤さも薊の紫がゝりたるには似で、やゝ黄ばみたれば、いやしげならず、葉の浅翠あさみどりなるも、よくうつりあひて美しく
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)