派出好はでずき)” の例文
宗助そうすけこの派出好はでずきおとうとが、其後そのごんな徑路けいろつて、發展はつてんしたかを、氣味きみわる運命うんめい意思いしうかゞ一端いつたんとして、主人しゆじんいてた。主人しゆじん卒然そつぜん
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
宗助はこの派出好はでずきな弟が、その後どんな径路を取って、どう発展したかを、気味の悪い運命の意思をうかがう一端として、主人に聞いて見た。主人は卒然
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お兼さんはちょっと見ると、派出好はでずきの女らしいが、それはむしろ色白な顔立や様子がそう思わせるので、性質からいうと普通の東京ものよりずっと地味じみであった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その兄の派出好はでずきで勉強ぎらいであった昔も眼の前に見えるようであった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)