“治癒(なお)” の例文
下手な内科や外科にも劣る。あとは治癒(なお)ればお医者の手柄で。死ねば運じゃと済ましたもんだよ。アハハのエヘヘの平気の平左(へいざ)じゃ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
... 旧態(もと)通りに治癒(なお)るって事は、ま、大体絶望らしいな」と助役はここで一寸いずまいを正して
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
仔細はなけれど治癒(なお)るまでは万般(よろず)要慎(つつしみ)第一と云われたお医者様の言葉さえあるに、無理圧(お)しして感応寺に行かるる心か、強過ぎる、たとい行ったとて働きはなるまじ、行かいでも誰が咎(とが)みょう
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「ウム。貴様の神経過敏はまだ治癒(なお)らぬと見えるな。よし、それでは今から俺が直接に教育してやろう。母さんも東京へ呼んでやろう……」
父杉山茂丸を語る (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「うむ。マアなるつもりでセイゼイ鼻毛を伸ばすがいい。ところで改めて相談するが、この犬の結核を何とかして治癒(なお)す訳には行かんのか」
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
若林博士の説明によると、そんなものは皆「私の頭も、これ位に治癒(なお)りましたから、どうぞ退院させて下さい」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
吾輩みたいな身体(からだ)を不死身と云うのだろう。イクラ遣り損なって怪我(けが)をしても痛くもなければ血も出ない上に、すぐに治癒(なお)る。見物の眼に決して止まらないから便利だ。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
中に尊といお医者の仕事じゃ。人の病気を治癒(なお)すが役目じゃ……チャカポコチャカポコ……
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「フン、知らんなら知らんでええ。その代りにこの犬の病気を出来るだけ早く治癒(なお)せ」
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
やりましてね。それがヤット治癒(なお)りかけたと思いますと……
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「ハイ。見せても治癒(なお)りませんので! ヘエ」
眼を開く (新字新仮名) / 夢野久作(著)