沙車さしゃ)” の例文
ちょうどそのころ沙車さしゃの町はずれのすなの中から、古い沙車大寺のあとがり出されたとのことでございました。
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
沙車さしゃの春のおわりには、野原いちめんやなぎの花が光ってびます。遠くのこおりの山からは、白い何ともえずひとみいたくするような光が、日光の中をってまいります。
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
須利耶さまはおくさまとご相談そうだんで、何と名前をつけようか、三、四日お考えでございましたが、そのうち、話はもう沙車さしゃ全体ぜんたいにひろがり、みんなは子供を雁の童子とびましたので
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)