水鏡みずかがみ)” の例文
城の前の谷川に月の光がさして、そして水が自然に静まる時があったら、そのたまご水鏡みずかがみに写してごらんなさい。夢の姿がはっきり見えてきます。
夢の卵 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
彼は、時々自分の顔を、水鏡みずかがみで映して見る。が、その変りはてた姿を、あさましいなどと思ったことはない。
俊寛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
仏教が渡来するに及んで咒詛じゅその事など起ったろうが、仏教ぎらいの守屋もりやも「さま/″\のまじわざものをしき」と水鏡みずかがみにはあるから、相手が外国流でおのれまもり人を攻むれば
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
水鏡みずかがみうつすたわわの風情ふぜい
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)