此方うち)” の例文
學問はゑらからうとも何うで此方うちのお孃さまが對にはならぬ、根つから私は褒めませぬとお三の力めば、夫れはお前が知らぬから其樣な憎くていな事も言へるものの
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
植村さまも好いお方であつたものをとお倉の言へば、何があの色の黒い無骨らしきお方、学問はゑらからうともどうで此方うちのお嬢さまがついにはならぬ、根つから私は褒めませぬとお三の力めば
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
植村うゑむらさまもいおかたであつたものをとおくらへば、なにがあのいろくろ無骨ぶこつらしきおかた學問がくもんはえらからうともうで此方うちのおぢやうさまがつゐにはならぬ、つからわたしめませぬとおさんりきめば
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)