此度こんだ)” の例文
私はまた親睦会というから大方演じゅつ会のようなたちのもんかしらとおもったら、なアにやっぱりしんの好い寄席よせだネ。此度こんだ文さんも往ッて御覧な、木戸は五十銭だヨ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
新「サア出せ、出さねえと撲るぞ、厭でも撲るぞ、此度こんだア手じゃアねえまきだぞ、放さねえか」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ハイわしも暫く音信おとずれも致しません、まためえりもしませんが、此の夏の植付頃うえつけごろに一度其の話の事についめえりまして、伊之助さんがにもお目に懸ったこともごぜえますが、此度こんだア手紙が来て
何を言ッてもとても私共の言事いうことを用いるようなそんな素直なお嬢さまじゃアないんだから、此度こんだ文さんヨーク腹に落ちるように言ッて聞かせておくんなさい、これでもお前さんの言事なら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)