くしけ)” の例文
ところが幾日いくかとなく洗いもくしけずりもしない髪が、あぶらあかで余の頭をうずくそうとする汚苦むさくるしさにえられなくなって、ある日床屋を呼んで、不充分ながら寝たまま頭に手を入れて顔に髪剃かみそりを当てた。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)