“榴(つつじ)” の例文
ご存知の如く仙台の伊達藩(だてはん)のお家騒動らしいものを扱った芝居で、榴(つつじ)ヶ岡(おか)の近くに政岡(まさおか)の墓と称せられるものさえある程だから
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
仙台で出版された案内記や絵葉書によると、院本(まるほん)で名高い局(つぼね)政岡とは三沢初子(みさわはつこ)のことだそうで、その墓は榴(つつじ)ヶ岡下の孝勝寺にある。墓は鉄柵をめぐらして頗る荘重に見える。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
榴(つつじ)ヶ岡(おか)隊と称(とな)えられて黒木第一軍に属し、初陣の鴨緑江(おうりょっこう)の渡河戦に快勝し、つづいて遼陽戦に参加して大功を樹(た)て
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
雪も消えて、榴(つつじ)ヶ岡(おか)の枝垂桜(しだれざくら)も咲きはじめ、また校庭の山桜も、ねばっこい褐色(かっしょく)の稚葉(わかば)と共に重厚な花をひらいて、私たちはそろそろ学年末の試験準備に着手していた頃であった。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)