“棉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わた88.9%
めん11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中支の戦線で、ちょうど花期のさ中にあった一面のわたの畑を見出した時、ちょっとの間、故郷のネリ畑に立った錯覚におちたのである。
和紙 (新字新仮名) / 東野辺薫(著)
鼻孔にはわたせんが血ににじんでおり、洗面器は吐きだすもので真赤に染っていた。「がんばれよ」と、次兄は力のこもった低い声で励ました。
廃墟から (新字新仮名) / 原民喜(著)
それでもき足らないと見えて、今度は袋を裏返しにして、薄汚ないめんフラネルの縞柄しまがらを遠慮なく群衆の前に示した。しかし第三の玉子は同じ手真似と共に安々と取り出された。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)