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梳
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くしけ
ふりがな文庫
“
梳
(
くしけ
)” の例文
わずか半日半夜のうちに、十二の夏
疫痢
(
えきり
)
で死んで行った娘の畳の上まで引いた豊かな髪を、味気ない気持で妻がいとおしげに
梳
(
くしけ
)
ずってやっていたのも、その一室であった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
頭髪を
梳
(
くしけ
)
ずる音がした。シュツシュツという幽かな音! が、それもすぐ止んだ。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
劇場から帰ってきて見ると死者の
髯
(
ひげ
)
は綺麗に
剃
(
そ
)
られ、顔も美しく化粧され、髪も香水がつけて
梳
(
くしけ
)
ずられてあり、新しい礼装をさせられて花輪を胸に載せ、
柩
(
ひつぎ
)
の中に横たわらせられてあった。
マダム貞奴
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
粗野な
窮惜大
(
きゅうそだい
)
として終始し、——
梳
(
くしけ
)
ずらぬ獅子の髪、
烱々
(
けいけい
)
たる
鷺
(
わし
)
の眼、伸び放題の
不精髯
(
ぶしょうひげ
)
、
衣嚢
(
かくし
)
一杯に物を詰めて、裏返しになった上着、底の
傷
(
いた
)
んだ
靴
(
くつ
)
——そういった姿でウィーンの内外を横行し
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
梳
漢検1級
部首:⽊
11画
“梳”を含む語句
麻梳
櫛梳
梳手
梳櫛
梳場
梳櫳
髪梳
馬梳
梳髪
梳油
梳毛糸
梳毛一綛
梳毛
下梳
梳棉部
梳張
梳付
尼梳
刷梳