“板挾”のいろいろな読み方と例文
新字:板挟
読み方割合
いたばさ75.0%
いたばさみ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この苦労した人は、夫婦の間に板挾いたばさみに成ったという風で、物静かな調子で話した。主人思いの様子は、奉公する人とも見えなかった。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
板挾いたばさみの七十幾日を独りで苦しんだ、……縁談の定ったとき死ねばよかった、けれども死ねなかったと云う、愛する者にみれんが残った、どんなみれんだと思う榎本
山椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
に母は自ら言へりし如く、板挾いたばさみの難局に立てるなれば、ひたすら事あらせじと、誠の一図に直道をさとすなりき。彼は涙の催すにへずして、鼻目鏡はなめがねを取捨てて目を推拭おしぬぐひつつ猶むせびゐたりしが
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)