“杉籬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すぎがき66.7%
すぎかき33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はお叩頭じぎひとつして默つて退いた。C雜誌の若い記者が、この角を曲るとめそ/\泣けて來ると言つたその杉籬すぎがきに添つた曲り角まで來ると、私も思はず不覺の涙をこぼした。
足相撲 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
彼の従弟いとこは少しも蛇を恐れず、杉籬すぎがきからんで居るやつを尾をとって引きずり出し、まわす様に大地に打つけて、楽々らくらくと殺すのが、彼には人間以上の勇気神わざの様にすさまじく思われた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
村の人となって程なく、二尺余の杉苗を買うて私は母屋おもやの南面に風よけの杉籬すぎかきいました。西の端に唯一本木鋏きばさみを免れた其杉苗が、今は高さ二丈五尺、みきふとさは目通り一尺五寸六分になりました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)