トップ
>
末摘花
>
すえつむはな
ふりがな文庫
“
末摘花
(
すえつむはな
)” の例文
しかしきれいに
掃除
(
そうじ
)
をしようとするような心がけの人もない。
埃
(
ちり
)
は積もってもあるべき物の数だけはそろった座敷に
末摘花
(
すえつむはな
)
は暮らしていた。
源氏物語:15 蓬生
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
だから、暫らくの間、本当に美奈子さんの姉にして置いて下さいませ。『源氏物語』に、
末摘花
(
すえつむはな
)
と云うのがございましょう。あれでございますの。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
しかして今日は然らず。今日もしつぶさに『
末摘花
(
すえつむはな
)
』のいふ処を解釈し得ば容易に文学博士の学位を得べし。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
払ッてもまた去りかねていながら、人の心を測りかねて、
末摘花
(
すえつむはな
)
の色にも出さず、
岩堰水
(
いわせくみず
)
の音にも立てず、独りクヨクヨ物をおもう、胸のうやもや、もだくだを
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
源氏物語
末摘花
(
すえつむはな
)
の巻の終りの方に、「いといとほしと
思
(
おぼ
)
して、寄りて
御硯
(
おんすゞり
)
の
瓶
(
かめ
)
の水に
陸奥紙
(
みちのくがみ
)
をぬらしてのごひ給へば、平中がやうに色どり添へ給ふな、赤からんはあへなんと
戯
(
たはぶ
)
れ給ふ
云々
(
うんぬん
)
」
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
末摘花
(
すえつむはな
)
の
女王
(
にょおう
)
は無視しがたい身分を思って、形式的には非常に尊貴な夫人としてよく取り扱っているのである。
源氏物語:23 初音
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
寄筍恋下女恋
(
きじゅんれんげじょれん
)
等の題目について
看
(
み
)
るべし。猥䙝をして一味いひがたき哀愁の美たらしめしは
為永
(
ためなが
)
一派の人情本なり。猥䙝を基礎として人生と社会を達観したるは川柳『
末摘花
(
すえつむはな
)
』なり。
猥褻独問答
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
普通の
兄弟
(
きょうだい
)
のようには話し合わない二人であるから、生活苦も
末摘花
(
すえつむはな
)
は訴えることができないのである。
源氏物語:15 蓬生
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
東の院の人たちも
裳着
(
もぎ
)
の式のあることを聞いていたが、贈り物を差し出てすることを遠慮していた中で、
末摘花
(
すえつむはな
)
夫人は、形式的に何でもしないではいられぬ昔風な性質から
源氏物語:29 行幸
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
あの
末摘花
(
すえつむはな
)
に幻滅を感じたことの忘れられない源氏は、そんなふうに逆境に育った麗人の娘
源氏物語:22 玉鬘
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
こんなことも言いながら、源氏は
末摘花
(
すえつむはな
)
の着料に柳の色の織物に、上品な
唐草
(
からくさ
)
の織られてあるのを選んで、それが艶な感じのする物であったから、人知れず
微笑
(
ほほえ
)
まれるのであった。
源氏物語:22 玉鬘
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
常陸
(
ひたち
)
の宮の
末摘花
(
すえつむはな
)
は、父君がおかくれになってから、だれも保護する人のない心細い境遇であったのを、思いがけず生じた源氏との関係から、それ以来物質的に補助されることになって
源氏物語:15 蓬生
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
末摘花
(
すえつむはな
)
も大苦心をした結晶であったから、自作を紙に書いておいた。
源氏物語:06 末摘花
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
末
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
摘
常用漢字
中学
部首:⼿
14画
花
常用漢字
小1
部首:⾋
7画
“末摘花”で始まる語句
末摘花女王