有之候これありそろ)” の例文
縁附えんづきてよりすで半年はんとしとなるに、なに一つわがかたみつがぬは不都合ふつがふなりと初手しよて云々うん/\の約束にもあらぬものを仲人なかうどなだむれどきかずたつて娘を引戻ひきもどしたる母親有之候これありそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
土地の名物や風俗などにも少しく変つた事有之候これありそろ、言葉もまた江戸より入り候へば甲州特有の言葉ありて面白く覚え候、昨日はまた甲州名代なだいの猿橋といふのを通り申候
然り、夜深よふけの街の趣味は、すなはちこの不安と懐疑と好奇の念より呼び起さるゝ神秘に有之候これありそろ
夜あるき (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
なまけ者の証拠しようこ存候ぞんじそろこの仕方しかたがない時江川えがはの玉乗りを見るにさだめたる事有之候これありそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)