新婦はなよめ)” の例文
かの新婦はなよめ——即ち大聲おほごゑによばはりつゝ尊き血をもてこれとえにしを結べる者の新婦——をしてそのいつくしむ者のもとくにあたり 三一—三三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
新婦はなよめをもてるものは新郎はなむこなり。新郎はなむこの友立ちて其声をきかばこれによりてよろこび多し。我いまそのよろこびに満つるを得たり。ヨハネ伝第三章二十九
愛の詩集:03 愛の詩集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
六畳の大広間には、新郎新婦相並んで正面赤毛布の上にすわって居る。結婚証書を三通新婦はなよめの兄者人に書いてもらって、新郎新婦をはじめ其尊長達そんちょうたち、媒妁夫妻も署名した。これで結婚式は芽出度終った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
新郎はなむこ羽織袴はおりはかま新婦はなよめすその長い着物で、並んでれていた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
我即ちふたゝび目をかのたふとき物にむくれば、新婦はなよめにさへ負くるならんとおもはるゝほどいとゆるやかにこなたにすゝめり 五八—六〇
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そのひとりは、天より遣はされしものの如く、新婦はなよめよリバーノより來れと三度みたびうたひてよばはり、ほかの者みなこれに傚へり 一〇—一二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
またたとへば喜ぶ處女をとめが、その短處おちどの爲ならず、たゞ新婦はなよめの祝ひのために、ち、行き、踊りに加はるごとく 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
抑〻クリストの新婦はなよめを、わが血及びリーン、クレートの血にてはぐゝめるは、これをして黄金こがねをうるの手段てだてたらしめん爲ならず 四〇—四二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
聖靈のたゞひとりの新婦はなよめについてわが語り、汝をしてその解説ときあかしを聞かんためわが方にむかはしめしかの詞は 九七—九九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あゝシモン・マーゴよ、幸なき從者ずさ等よ、汝等は貪りて金銀のために、徳の新婦はなよめとなるべき 一—三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)