はた)” の例文
いままでそのうへについてあたゝかだつた膝頭ひざがしら冷々ひや/\とする、身體からだれはせぬかとうたがつて、彼處此處あちこちそでえりはたいてた。仕事最中しごとさいちう、こんな心持こゝろもちのしたことははじめてである。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
お俊は苛立いらだちて彼の横膝よこひざを続けさまにはたきぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今までその上についてあたたかだった膝頭ひざがしら冷々ひやひやとする、身体からだれはせぬかと疑って、彼処此処あちこちそでえりを手ではたいて見た。仕事最中、こんな心持こころもちのしたことは始めてである。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)