“抱寝”の読み方と例文
読み方割合
だきね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半「おめえが貰ってくれゝば実に有がたい、それに一と晩でも抱寝だきねをした女だから実は女郎に売りたくもえのよ、おめえ彼奴あいつを留守居にしてくれりゃア重畳ちょうじょうだ」
居鎮いしずまって見ると隙間すきまもる風はやいばのように鋭く切り込んで来ていた。二人は申合せたように両方から近づいて、赤坊を間に入れて、抱寝だきねをしながら藁の中でがつがつと震えていた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
藤屋伊左衛門諸国で見た奇俗を述べる内に「振舞膳ふるまいぜんのち我女房を客人と云々」これらは新婦と限らぬようだが、余ら幼き頃まで紀州の一向宗の有難屋ありがたや連、厚く財を献じてお抱寝だきねと称し