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もちぬし
ふりがな文庫
“
所有主
(
もちぬし
)” の例文
彼女は杖の
所有主
(
もちぬし
)
の中年の紳士を睨め付けたが、
対手
(
あいて
)
は一向知らん顔で
澄
(
すま
)
して居た。女の怨めし気な表情は
堪
(
たま
)
らなく彼を嬉しがらせた。
乗合自動車
(新字新仮名)
/
川田功
(著)
小柄な貧弱な体格の
所有主
(
もちぬし
)
であったが腕にだけ不思議な金剛力があって柱の釘をぐいと引っこ抜くとは江戸中一般の取り沙汰であった。
釘抜藤吉捕物覚書:01 のの字の刀痕
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それを、なんとかしてうまくだまして取り返そうとしているのと同じで、貴重品の
所有主
(
もちぬし
)
にとっては、犬なんか捕まろうと逃げようとたいした関心ではない。
チャアリイは何処にいる
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
その金網籠の一つ一つに、それぞれ
所有主
(
もちぬし
)
の木札が附いている奴へ、番人が、それぞれに
餌
(
え
)
を遣っている。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「知れねえと
謂
(
い
)
えばどうもいまだに知れねえ。」「何が。」「この木賃宿の
所有主
(
もちぬし
)
がよ。」「やっぱり
姉御
(
あねご
)
が持ってるのだろう、
御庇
(
おかげ
)
でこちとらは屋根代いらずだ。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
加留多と書いた傘の
所有主
(
もちぬし
)
を注意した。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
葬式彦は、自分が紙屑のような、貧弱な体格の
所有主
(
もちぬし
)
なので、大男だの力持ちなどというと、人一倍興味を感ずるものとみえる。すぐに長い頸を伸ばして、高座に見入り出した。
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
乾坤二刀がそれぞれ
所有主
(
もちぬし
)
の手に入れちがいになった雪の夜、左膳は、深夜の法恩寺橋下に栄三郎を見失ったのち、またまたその足で化物屋敷に舞いもどって、あるじの源十郎と対談数刻
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そんな大きな財産の
所有主
(
もちぬし
)
になれば、磯五も、何だかんだと小切りにいたぶることもできそうなものなので、それが、だいぶきまりかけていて、たった父の一件だけ引っかかっているとすれば
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
主君相馬
大膳亮
(
だいぜんのすけ
)
のために剣狂丹下左膳が、正当の
所有主
(
もちぬし
)
小野塚鉄斎をたおして、大の
乾雲丸
(
けんうんまる
)
を持ち出して以来、神変夢想流門下の
遣手
(
つかいて
)
諏訪栄三郎が小の
坤竜丸
(
こんりゅうまる
)
を
佩
(
はい
)
して江戸市中に左膳を物色し
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
当然、正当の
所有主
(
もちぬし
)
たるそこもとへ即時返上つかまつるでござろう
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“所有主”の意味
《名詞》
所 有 主 (しょゆうしゅ, しょゆうぬし)
所有している人。
(出典:Wiktionary)
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
有
常用漢字
小3
部首:⽉
6画
主
常用漢字
小3
部首:⼂
5画
“所有”で始まる語句
所有
所有物
所有者
所有地
所有農園
所有品
所有慾
所有山
所有林
所有者未定