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意恨
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いこん
格別に受居しこと成れば
勿々以て
意趣意恨など有べき樣御座なく候により私しに於て
更々恨みとは存じ申さず候
就ては格別の御
慈悲を
「かわいそうに。ひどい目に逢ったな。恋の
意恨か。」
八五郎は聞て
然共々々奴等の
邪魔をして見ろ後で
何樣な
意恨を
報されるも知れず
此な
間の惡ひ日には
又何な惡ひ奴が來るか計られねば早く見世を
咄せしゆゑ
何にしても文右衞門樣の御身の
上が
案じらるゝにより
急ぎ只今
御尋ね申せし
譯又大恩請たる文右衞門樣に
何意恨あつて
御難儀になる事を