怪態けたい)” の例文
この筑前も、小男の方じゃが、勝入も小男じゃったな。あの小男が、諸将、集会のときなど、酔うとすぐ、怪態けたいなかっこうで、よく槍踊りを
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、考えようによっては、より以上の怪態けたいと思われる伸子の失神に、もう一度神経を酷使せねばならぬ義務が残っていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「例の、樗門おうちもんの内にいる毛利時親とやらいう怪態けたいな老兵学者が、どうしても、お目にかかりたいと、ごくを叩いて、わめきおりまする。……あの吐雲斎とうんさいとも申す老いぼれでございますが」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『へ、へい、上方の商人あきんどでおますが、なにも、怪態けたいなもんや、おまへんで』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いったい、どこの誰と、江口へなど、通い始めたのか。遊びの物代ものしろなど、どこから出るのか。怪態けたいではあるぞ。それを、明らさまに述べねば、捨ておかれぬ。……ありのままを申せ。ありのままを」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
怪態けたいなことを仰せられますな?」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
怪態けたいなやつよのう」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
怪態けたいな」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)