思定おもいさだ)” の例文
役者か芸人になりたいと思定おもいさだめたが、その望みもついげられず、空しく床屋とこやきちさんの幸福をうらやみながら、毎日ぼんやりと目的のない時間を送っているつまらなさ
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ゆくゆくは奏覧にも供え、また二条摂政さま(良基よしもと)の莵玖波つくば集の後をけて勅撰ちょくせん御沙汰ごさたも拝したいものとひそかに思定おもいさだめておいでの模様で、いたくこの集のことをお心に掛けてございました。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
今夜の機会をのがさず正面から切出して女の心持をきこうと思定おもいさだめたのである。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ゆくゆくは奏覧にも供へ、また二条摂政さま(良基よしもと)の莵玖波つくば集の後をけて勅撰ちょくせん御沙汰ごさたも拝したいものとひそかに思定おもいさだめておいでの模様で、いたくこの集のことをお心に掛けてございました。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)