御化粧おつくり)” の例文
まだ御化粧おつくりをしていない。島田の根がゆるんで、何だか頭にしまりがない。顔も寝ぼけている。色沢いろつやが気の毒なほど悪い。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
うなるとすこ遣場やりばこまるのね」とうつたへるやう宗助そうすけげた。實際じつさい此所こゝげられては、御米およね御化粧おつくりをする場所ばしよくなつて仕舞しまふのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「こうなると少し遣場やりばに困るのね」と訴えるように宗助そうすけに告げた。実際ここを取り上げられては、御米の御化粧おつくりをする場所が無くなってしまうのである。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)