御依頼おたのみ)” の例文
此婆に迄頭を下げぬばかりの御依頼おたのみなんで御座います——此婆にしましてが、せんの奥様おくさまにお乳を差上げ、又た貴嬢あなたさまをも襁褓むつきの中からお育て申し
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
けれどもなかにあつた手紙てがみは、状箱とは正反対に、簡単な言文一致で用をすましてゐた。此間このあひだわざ/\れた時は、御依頼おたのみ通り取りはからひかねて、御気の毒をした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
この間わざわざ来てくれた時は、御依頼おたのみ通り取り計いかねて、御気の毒をした。後から考えてみると、その時色々無遠慮な失礼を云った事が気にかかる。どうか悪く取って下さるな。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)