“待人”の読み方と例文
読み方割合
まちびと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここに梓が待人まちびと辻占つじうら、畳算、夢のうらないなどいう迷信のさかんな人の中に生れもし育ちもし、且つ教えられもしたことをあらかじめ断っておかねばならぬ。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この上はその待人まちびと如何いかなる者なるかを見て、疑は決すべしと、やがてその消息をもたらきたるべき彼の帰来かへりの程を、陰ながら最更いとさらに遅しと待てり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
って、明智のアパートに第二の訪問者があった。玉村妙子さんだ。午前、彼女から電話で予告があったので、明智の方でも心待ちにしていたのだ。楽しからぬ待人まちびとではあったが。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)