弟宇迦斯おとうかし)” の例文
この宇陀には、兄宇迦斯えうかし弟宇迦斯おとうかしというきょうだいのあらくれ者がおりました。命はその二人のところへ八咫烏やたがらすを使いにお出しになって
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
ここにき出して斬りはふりき。かれ其地そこを宇陀の血原といふ。然してその弟宇迦斯おとうかしが獻れる大饗おほみあへをば、悉にその御軍みいくさに賜ひき。この時、御歌よみしたまひしく
命は弟宇迦斯おとうかし献上けんじょうしたごちそうを、けらい一同におくだしになって、お祝いの大宴会えんかいをお開きになりました。命はそのとき
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
かれここに宇陀に、兄宇迦斯えうかし弟宇迦斯おとうかしと二人あり。かれまづ八咫烏を遣はして、二人に問はしめたまはく、「今、天つ神の御子でませり。いましたち仕へまつらむや」
いくさを聚めしかども、軍をえ聚めざりしかば、仕へまつらむと欺陽いつはりて、大殿を作りて、その殿内とのぬち押機おしを作りて待つ時に、弟宇迦斯おとうかしまづまゐ向へて、をろがみてまをさく
すると弟の弟宇迦斯おとうかしが、こっそりとみことのところへ出て来まして、命をし拝みながら
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)