府中ふちう)” の例文
みち十一里じふいちりだけれども、山坂やまさかばかりだから捗取はかどらない。むかし前田利家まへだとしいへ在城ざいじやう武生たけふやなぎみづをんな綺麗きれい府中ふちうである。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なしけるに因つて領分構りやうぶんかまひとなり九郎兵衞は夫より駿河國府中ふちうに知る人あるにより遙々はる/″\と尋ね行き此處に三ヶ月程居たれども兎角とかく人請惡く彌々いよ/\落付おちつき難きに付煮染にしめたる樣な單衣ひとへもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)