“広蓋”の読み方と例文
旧字:廣蓋
読み方割合
ひろぶた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鍋焼饂飩なべやきうどんの荷の間からへりのとれかゝった広蓋ひろぶたを出し、其の上に思い付いて買って来た一升の酒にさかなを並べ、其の前に坐り
朱塗しゅぬり広蓋ひろぶたへ、ゆうべの皿小鉢や徳利をガチャガチャさせて、またそこへ、だらしのない女が二階から持って降りてくる。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
食ひ荒した炬燵の上の赤い広蓋ひろぶたに、電燈が反射してゐる。赤い塗りに、金で小松が描いてある。これも、いまに、見をさめだな……。富岡は、部屋のすべてを眺めまはした。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)