“帰臥”の読み方と例文
読み方割合
きが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんな豪傑がすでに一世紀も前に出現しているなら、吾輩のようなろくでなしはとうに御暇おいとまを頂戴して無何有郷むかうのきょう帰臥きがしてもいいはずであった。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
半蔵の学友、蜂谷香蔵はちやこうぞう、今こそあの同門の道づれも郷里中津川の旧廬きゅうろ帰臥きがしているが、これも神祇局時代には権少史ごんしょうしとして師の仕事を助けたものである。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
其処そこは神田区松枝町二十三番地である。大正六年玉池仙館は主人石埭翁の名古屋に帰臥きがするに臨んで日本橋の富商某氏の有となり、大正十二年九月の大火にかれた。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)