“巌組”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いわぐみ80.0%
いわぐ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巌組いわぐみへ、池から水の落口の、きれいな小砂利の上に、巌の根に留まって、きらきら水が光って、もし、小雨のようにさします朝晴の日の影に、あたりの小砂利は五色ごしきに見えます。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
巌組いわぐみにこしらえた、小さな滝が落ちるのを、池の鯉が揃って、競って昇るんですわね。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ここは、切立きったてというほどではないが、巌組いわぐみのみちけわしく、砕いた薬研やげんの底をあがる、れた滝のあとに似て、草土手の小高い処で、纍々るいるいと墓が並び、傾き、また倒れたのがある。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)