“小売店”の読み方と例文
旧字:小賣店
読み方割合
こうりみせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
両国りょうごく広小路ひろこうじに沿うて石を敷いた小路には小間物屋袋物屋ふくろものや煎餅屋せんべいやなど種々しゅじゅなる小売店こうりみせの賑う有様、まさしく屋根のない勧工場かんこうばの廊下と見られる。
近所に同じ小売店こうりみせが二軒あって、われわれがその一方のみで物を買っても、決してほかの店から抗議を申さるべき訳はない。机を並べた同僚の間でも、気が合わねば親しくは交わらぬ。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
長吉ちやうきちは外へ出ると急いで歩いた。あたりはまだあかるいけれどもう日はあたつてない。ごた/\した千束町せんぞくまち小売店こうりみせ暖簾のれんや旗なぞがはげしくひるがへつてる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)