トップ
>
宝鈴
>
ほうれい
ふりがな文庫
“
宝鈴
(
ほうれい
)” の例文
するとどこかで、
宝鈴
(
ほうれい
)
が落ちて
廂瓦
(
ひさしがわら
)
に当るような音がしたので、はっと思って向うを見ると、五六間先の
小路
(
こうじ
)
の入口に一人の女が立っていた。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
のみならず師泰は、天王寺塔の九輪の
宝鈴
(
ほうれい
)
を一つ
鋳
(
い
)
つぶして、こころみに酒の
鑵子
(
かんす
)
(ちろり)に造らせてみるに、
玲々
(
れいれい
)
たる
金味
(
かなあじ
)
があり、これで
燗
(
かん
)
をすると何ともいえぬ芳味があった。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もっともこれは必ずしも行長の油断したせいばかりではない。この帳はまた
鈴陣
(
れいじん
)
である。誰でも帳中に入ろうとすれば、帳をめぐった
宝鈴
(
ほうれい
)
はたちまちけたたましい響と共に、行長の眠を破ってしまう。
金将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
上を
倣
(
なら
)
う下で、われもわれもと、ほかの武士どもがまたこれを真似、またたくうちに、河内和泉の古寺の塔は、塔の
簪花
(
さんか
)
たる飾りを失い、
宝鈴
(
ほうれい
)
はみんな武士の
酒瓶
(
ちろり
)
に化けてしまったという。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宝
常用漢字
小6
部首:⼧
8画
鈴
常用漢字
中学
部首:⾦
13画
“宝”で始まる語句
宝物
宝
宝石
宝暦
宝珠
宝玉
宝丹
宝生
宝石商
宝庫