“定火消”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうびけし80.0%
じょうびけ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去定のいった先は松平壱岐守いきのかみ邸であった。それは牛込御門をはいって約二丁、定火消じょうびけしのあるちょっと手前だったが、そこへいき着くまで、去定は絶えまなしに独り言を云い続けた。
本陣世古六太夫せころくだゆうの離れ座敷に、今宵の宿を定めたのは、定火消じょうびけし御役おやく酒井内蔵助さかいくらのすけ(五千石)の家臣、織部純之進おりべじゅんのしんという若武士わかざむらいで、それは酒井家の領地巡検使という役目を初めて承わり
丹那山の怪 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
その区域に立っている大名屋敷といえば、酒井若狭守わかさのかみ、松平左衛門尉さえもんのじょう、青山下野守しもつけのかみ、土井能登守のとのかみ、——といったような人々の屋敷屋敷で、その間に定火消じょうびけしの番所もあれば、町家も無数に立っている。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)