わて)” の例文
「そんなら、斯うしまほ。寄席へ入つてな、わて落語はなし聞いてるよつて、其の間おまはん、そこで寝なはい。はねたら起したるよつて。」
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
貴方あんたはん、また雷鳴かみなりどつせ。どないしまほ、わてあれ聞くと頭痛がしまつさ。」
ふうやん、今阿弥陀様お通りや。わてに来い言うて招いてお居やすよつて、妾一寸行つて来まつさ。」
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「十三どす。十三どすけれどな、この子は小さい時から病気ばかりしてはつて、よう太れへんのどつせ。わてが田舎に居た時分から、こんな顔色の悪い小さい子どしたんえ。」
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)