妻妾さいせふ)” の例文
(間夫の本義は妻妾さいせふ奸淫かんいんするをいふ)宿外の家のつゞかざる処はひさしなければ、高低たかびくをなしたるかの雪のつゝみ往来ゆきゝとす。
慣例のコンプリマンは簾を得て書を得ざる棭斎、茶山の詩を見せてもらふ石田梧堂の外、蘭軒の妻妾さいせふててある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
(中略)三年を経て妻森氏明和五年冬一女を産す。又明和八年一女を産す。妾山中氏より妻の微質を助け、二女を憐愛す、故に妻妾さいせふ反更はんかう和好わかうにして嫌悪の事なし。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)