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おひとよし
ふりがな文庫
“
好人物
(
おひとよし
)” の例文
両親はまだ四十前の
働者
(
はたらきもの
)
、母は
真
(
ほん
)
の
好人物
(
おひとよし
)
で、吾児にさへも強い
語
(
ことば
)
一つ掛けぬといふ
性
(
たち
)
、父は又父で、村には珍らしく酒も左程
嗜
(
たしな
)
まず
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
材木屋
※
(
やまかわ
)
の若い者で、
蔭日陽
(
かげひなた
)
なく働く
好人物
(
おひとよし
)
であるがタッタ一つの病気は芝居
狂
(
きちがい
)
で、しかも
女形
(
おんながた
)
を
以
(
もっ
)
て自任しているのが、玉に
疵
(
きず
)
と云おうか、疵に玉とでも云うのか。
芝居狂冒険
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
恐しい酒呑みで頑固屋で、
癇癪持
(
かんしやくも
)
ちで、そして極めての
好人物
(
おひとよし
)
であつた。
古い村
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
と云うのもここにいる馬鹿亭主が、イエなに、ほんの
好人物
(
おひとよし
)
で、随分働きもありますが、悪いことには神様を、ナニサ神様も結構でがすが、拝んでばかりおりましてな、
生活
(
くらし
)
の足しにはなりましねえ。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
畢竟これも職員が欠席者督促を励行しない為だと言つた。その責任者は言ふ迄もなく校長だと言つた。
好人物
(
おひとよし
)
の田辺校長は『いや、全くです。』と言つて頭を下げた。
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
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まだ何も知らなかった
好人物
(
おひとよし
)
の福太郎に、初めてにんげんの道を教えたお蔭で
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
いくら
好人物
(
おひとよし
)
で無能な校長でも、この歩合は不正確だからといふので、
態々
(
わざわざ
)
控へ目にして報告するほどの頓馬では無いだらうといふのである。そして
斯
(
か
)
ういふ結論を下した。
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
村でも「仏様」と仇名せらるる
好人物
(
おひとよし
)
の小使——忠太と名を呼べば、雨の日も風の日も、『アイ』と返事をする——が、厚い唇に何かブツ/\呟やき乍ら、職員室に這入つて来た。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『君は案外人嫌ひをする樣だね。あれでも根は
好人物
(
おひとよし
)
で、
訛
(
だま
)
せるところがある。』
札幌
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『君は案外人嫌ひをする様だね。あれでも根は
好人物
(
おひとよし
)
で、
訛
(
だま
)
せるところがある。』
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“好人物”の意味
《名詞》
気立てがいい人。
お人好し。
(出典:Wiktionary)
好
常用漢字
小4
部首:⼥
6画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“好人”で始まる語句
好人