女姪めい)” の例文
幸に妙了の女姪めいが一人富田十兵衛とみたじゅうべえというもののさいになっていて、夫に小母おばの事を話すと、十兵衛は快く妙了を引き取ることを諾した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
身の女姪めいが神隠しにおうたあの話か。お身は、あの謎見たいないきさつを、そうるかね。ふん。いやおもしろい。女姪の姫も、定めて喜ぶじゃろう。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「わしは先生に言いたいことがある、ぜひ女姪めいを家内にして貰いたい」
柳毅伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
おい女姪めいが敵討をするから、自分は留守を伜健蔵にまかせて置いて、助太刀に出たいと云うのである。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「先生がなかったなら、女姪めい涇陵けいりょうの土となるところであった」
柳毅伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
時に女姪めいの姫だが——。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「ふん」と云って、叔父はややひさしく女姪めいの顔を見ていた。そしてこう云った。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)