大檀那だいだんな)” の例文
信仰しんかうなし己の菩提所ぼだいしよ牛込うしごめの宗伯寺なりしが終に一大檀那だいだんなとなり寄進の品も多く又雜司ざふし鬼子母神きしぼじん金杉かなすぎ毘沙門天びしやもんてん池上いけがみ祖師堂そしだうなどの寶前はうぜん龍越りうこしと云ふ大形の香爐かうろ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
吹出ふきだしそうに可笑おかしい。又その和尚が正月になると大檀那だいだんなの家に年礼ねんれいに行くそのお供をすれば、坊さんが奥で酒でものんでる供待ともまちあいだに、供の者にも膳を出して雑煮ぞうになどわせる。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ところがロンドンでロオド・ブロツクボオルと云ふ大檀那だいだんなが段々不遠慮に此女に近づいて来て、女は又ロオドと己との共有物になりたさうな素振をして来た。そこで己はペロンワルと切れた。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)