“大和屋”の読み方と例文
読み方割合
やまとや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きょうは中津川大和屋やまとやで百枚の保金小判を出して当時通用の新小判二百二十五両を請け取ったとか、そんなうわさが毎日のように半蔵の耳を打った。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「よくねえ、」と声を懸けて、逸早いちはやく今欄干に立顕たちあらわれたその女中が出迎えた。帳場のあかりと御神燈の影で、ここに美しく照らし出されたのは、下谷したや数寄屋町大和屋やまとやわけの蝶吉である。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……こんど大和屋やまとやが名題に昇進した披露をかねて立花屋の『鯵売』のむこうを張って、常磐津文字太夫ときわずもじたゆう岸沢式佐きしざわしきさ連中で『小鰭の鮨売』という新作の所作事を出すことにきまりました。
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)