夜遊よあそび)” の例文
空はさはやか晴渡はれわたツて、星が、何かの眼のやうに、ちろり、ちろりまたたきをしてをる。もう村の若衆等わかいしゆたちが、夜遊よあそび歸途かへり放歌うたすらきこえない。
水郷 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
そこは如何いかにも寂しい山道で、夜遊よあそびに上山まで行く若者が時々道が分からなくなつて終夜そのあたりをさまよふといふやうなことがあつた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
今までは折々門外の小路こうじに聞えた夜遊よあそびの人の鼻唄はなうた、遠くの町を流して行く新内しんない連弾つれびき枝豆白玉えだまめしらたまの呼声なぞ
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
唯今ただいま夜遊よあそびの番傘がもどりました——熊沢さん、今のはだね、修禅寺の然るべき坊さんに聞きたまえ。」
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
朝は早く、夕方はきちんと帰り、夜遊よあそびなどは一度もした事がなかった。
果樹 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
夜遊よあそびにでもいつといで。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
そんなに私を思ってくれるもんだから、夜遊よあそびはせず、ほんのこッたよ、夫婦になってから以来このかた、一晩もうちを明けたことなしさ。学校がひければ、ちゃんともう、道寄もしないで帰って来る。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)