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ふりがな文庫
“
夜見
(
よみ
)” の例文
人死にて
神魂
(
たま
)
と
亡骸
(
なきがら
)
と二つに
別
(
わかり
)
たる上にては、
骸
(
なきがら
)
は
汚穢
(
きたなき
)
ものの限りとなり、さては
夜見
(
よみ
)
の国の物に
属
(
つ
)
く
理
(
ことわり
)
なれば、その骸に触れたる火に
汚
(
けがれ
)
のできるなり。
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
故大町桂月君が「大天橋」と呼んだといふ
夜見
(
よみ
)
ヶ濱から遠く伯耆の大山へかけての眺望であつたらうが、私はむしろその傾斜から見おろした美保の關の港の眺めを取る。
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
かつて
夜見
(
よみ
)
ヶ
浜
(
はま
)
は綿も植えられ、その和田村あたりには
絣
(
かすり
)
の
手機
(
てばた
)
も動きましたが
漸次
(
ぜんじ
)
衰えました。絣といえば「
倉吉絣
(
くらよしがすり
)
」を想い起しますが、これも残念なことにほとんど歴史を終りました。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
足柄郡曾我村五郎丸字
夜見
(
よみ
)
、何処へ出るにも馬の背を借りずには街の灯も見ることも許されぬ人煙稀なる草深いところに、遊蕩的性格の持主である私が酒も飲まずに永い滞在が保たれてゐたのは
夜見の巻:「吾が昆虫採集記」の一節
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
これから私が訪ねようとする出雲地方とは、いはゆる
夜見
(
よみ
)
の國である。そしてその夜見の國とは、古代の人の想像した死の國である。どうして出雲地方が死の國であるのか。
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
鬼涙
(
きなだ
)
、
寄生木
(
やどりぎ
)
、
夜見
(
よみ
)
、五郎丸、
鬼柳
(
きりう
)
、
深堀
(
しんぼり
)
、
怒田
(
ぬた
)
、竜巻、
惣領
(
そうれう
)
、赤松、金棒、鍋川——足柄の奥地に、昔ながらのさゝやかな巣を営んでゐるそれらの村々を私は渡り歩いて、昆虫採集に没頭してゐた。
その村を憶ひて
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
“夜見”で始まる語句
夜見世
夜見国
夜見店
夜見来
夜見浜
夜見足国