外国あちら)” の例文
旧字:外國
私はこの生意気千万な外国あちら帰りの流暢りゅうちょう英語へ臆面もなく昔寝床の中で独学した英語で聞いてくれた。見よ見よ! であった。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
外国あちらでは原語でございますとジョン、ハミールトンという人が、ナタンブノルという朋友ともだちの同類と、かのスマイル、スミスを打殺うちころしまして莫大ばくだいの金を取ります。
外国あちらでも見物は甘いものだ、といって、現状に満足するものでは决してないが、ただ急激な変動を見物に与えたくはない、苦い薬を飲ましたため、患者がりてしまって
当今の劇壇をこのままに (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ただ外国あちらのやつはエナメルの靴をはいてるのに、ロシアの極道は乞食くさい臭いをぷんぷんさせていながら、自分ではそれを少しも悪いと思わないところが違うだけです。
兎もあれ一双揃わねば意味をなさぬ、そのあてにしていた片双が、電報で外国あちらに問い合せたりして貰った結果どうやら間にあいかねる様子の知れたのが、もう十二月になってからのことです。
外国あちらでも一般の見物にはイブセンやマアテルリングなどは受けないのだそうですな、それで自由劇場のような団隊だんたいが沢山あるが、それも思わしい决算けっさんを見ないで行悩ゆきなやみ勝ちだという。
当今の劇壇をこのままに (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
御免をこうむりまして申上げますお話は、西洋人情噺にんじょうばなしと表題を致しまして、英国えいこく孝子こうしジョージ、スミスの伝、これを引続いて申上げます。外国あちらのお話ではどうもわたくしの方にも出来かねます。