“売溜”の読み方と例文
旧字:賣溜
読み方割合
うりだめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、売溜うりだめ金の紛失して居た関係上、単なる強盗の所為であろうと見込みをつけて捜索に従事したのですけれど、やはり、徒労に終ったのでした。
新案探偵法 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
納戸へ通口かよいぐちらしい、浅間あさまな柱に、肌襦袢はだじゅばんばかりを着た、胡麻塩頭ごましおあたまの亭主が、売溜うりだめの銭箱のふたおさえざまに、仰向けにもたれて、あんぐりと口を開けた。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
売溜うりだめの十一円なにがしの金は、三百四十円ばかりの貯金の通帳と一所いっしょに、手提金庫の中にチャンと在ったのだから、それを目的の仕事とは思えない。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)