壮挙そうきょ)” の例文
「だが、おぬしも、そうわが事とおもわずに、ひと事として、もう一晩、考えてみい。奇略だし、壮挙そうきょではある。それだけに、危うくもあるぞ」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これほどの行きとどいた注意と、用意がなければ、宇宙探検などという壮挙そうきょは成功しないのだ。なんでもいいから、ロケットは宇宙探検に成功するというわけではないのだ。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いい機会きかいにめぐりあった竹童は、その壮挙そうきょに加わりたいとねがって、すぐ伊那丸のゆるしを得た。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
詳細をここに述べられませんのは遺憾いかんでありますが、なお今回の壮挙そうきょのエピソードといたしまして、最初金博士は、この大発明兵器深海歩行器に搭乗する決死隊を、イギリス軍隊の中に求めましたが
いったい、武人と武人のかいするときは、得てして、壮挙そうきょとか決死とか、威勢のよい案に、決まりやすいものである。はらでは、危ういと思っても、弱音よわねに似た意見をのべることは、たれも好まない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)