墓参はかまゐ)” の例文
旧字:墓參
今日こんにち墓参はかまゐりにまゐりました、これはほんの心ばかりでございますが、どうか先代多助せんだいたすけ御囘向ごゑかうを願ひたいものでございます
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「うるさかつたのかい。わたしおつかさんの、田舎ゐなかのおてらへお墓参はかまゐりにつたんでね。昨夜ゆうべはやてしまつたんだよ。」
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
人通ひとどほりとつては一人もない此方こなたの岸をば、意外にも突然とつぜん二台の人力車が天神橋てんじんばしはうからけて来て、二人の休んでゐる寺の門前もんぜんとまつた。大方おほかた墓参はかまゐりに来たのであらう。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)