トップ
>
堕在
>
だざい
ふりがな文庫
“
堕在
(
だざい
)” の例文
或は多少の危険さへ
冒
(
をか
)
せば、談林風の
鬼窟裡
(
きくつり
)
に
堕在
(
だざい
)
してゐた芭蕉の天才を
開眼
(
かいげん
)
したものは、海彼岸の文学であるとも云はれるかも知れない。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
今余が面前に
娉婷
(
ひょうてい
)
と現われたる姿には、一塵もこの
俗埃
(
ぞくあい
)
の眼に
遮
(
さえ
)
ぎるものを帯びておらぬ。常の人の
纏
(
まと
)
える
衣装
(
いしょう
)
を脱ぎ捨てたる
様
(
さま
)
と云えばすでに
人界
(
にんがい
)
に
堕在
(
だざい
)
する。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この便法を
証得
(
しょうとく
)
し得ざる時、英霊の
俊児
(
しゅんじ
)
、またついに
鬼窟裏
(
きくつり
)
に
堕在
(
だざい
)
して彼のいわゆる芸妓紳士通人と得失を
較
(
こう
)
するの
愚
(
ぐ
)
を演じて
憚
(
はば
)
からず。国家のため悲しむべき事である。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
画工であればこそ趣味専門の男として、たとい人情世界に
堕在
(
だざい
)
するも、東西両隣りの
没風流漢
(
ぼつふうりゅうかん
)
よりも高尚である。社会の一員として優に他を教育すべき地位に立っている。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“堕在”の意味
《名詞》
堕 在(だざい)
堕し、そこにとどまること。
(出典:Wiktionary)
堕
常用漢字
中学
部首:⼟
12画
在
常用漢字
小5
部首:⼟
6画
“堕”で始まる語句
堕
堕落
堕胎
堕地獄
堕胎薬
堕涙
堕獄
堕落僧
堕村
堕気