あへぎ)” の例文
此故に起きよ、よろづの戰ひに勝つ魂もし重き肉體と共になやみくづほるゝにあらずば之をもてあへぎに勝て 五二—五四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「宮!」とふるつて呼びしかど、あはれむべし、その声は苦きあへぎの如き者なりき。我と吾肉をくらはんと想ふばかりにあせれども、貫一は既に声を立つべき力をさへ失へるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そぞろなり、わかきあへぎ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
また走りて疲れたる人その侶におくれ、ひとり歩みて腰のあへぎのしづまる時を待つごとく 七〇—七二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
心臓のあへぎさながら
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)