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唇許
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くちもと
ふりがな文庫
“
唇許
(
くちもと
)” の例文
老人の髪は銀のように白く、額には斜めに
刀痕
(
とうこん
)
があった、……上品な眉と
唇許
(
くちもと
)
が、その刀痕と共に老人の身分を語っているように思われた。彼はよく眠っていた。
春いくたび
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
官兵衛はその生命がけな気持を、
眸
(
ひとみ
)
にもこめて、秀吉の
唇許
(
くちもと
)
を見つめた。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
色のやや浅黒いほそおもての顔に、憂いを含んだような切れ長の細い眼と、やはり薄くて小さな
唇許
(
くちもと
)
が、娘のおしのでさえ
惚
(
ほ
)
れぼれするほどの、際立った魅力をもっていた。
五瓣の椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
……かれはいま
唇許
(
くちもと
)
に微笑さえうかべながら、ゆっくりと五人のうしろへ近づいていった。
新潮記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
意志の強そうな
唇許
(
くちもと
)
と、
睫
(
まつげ
)
のながい、
瞠
(
みひら
)
いたような眼を持っている、体はがっちりとしては見えるが、まだどこやら骨細なので腰に差した大小や、背に
括
(
くく
)
りつけた
旅嚢
(
りょのう
)
が重たげである。
春いくたび
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
やや浅黒い頬の
凛
(
りん
)
と緊った、紅をさしたように紅い小さな
唇許
(
くちもと
)
に、控えめながら勝気らしさの表われている、どこか寂しい顔だちである……彼女は福井藩士、喜多勘蔵の二女香苗と名乗った。
城中の霜
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
唇
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
許
常用漢字
小5
部首:⾔
11画
“唇”で始まる語句
唇
唇元
唇歯
唇頭
唇辺
唇紅
唇歯輔車
唇形
唇鳴
唇奴