品行みもち)” の例文
まして品行みもちの噂でも為て、忠告がましいことでも言おうものなら、母は何と言って怒鳴るかも知れない。さいが自分を止めたも無理でない。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
うかれ車座のまわりをよくする油さし商売はいやなりと、此度このたび象牙ぞうげひいらぎえて児供こどもを相手の音曲おんぎょく指南しなん、芸はもとより鍛錬をつみたり、品行みもちみだらならず
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
所天ていしゅを大事にしなくちゃならん、その女房が所天をばかにして、品行みもちの悪いことをしよると、家が潰れるのだ
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
承れば大分御謹慎で、すっかりお品行みもちも治ったそうだって、そういうことでございました。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)