和氏かずうじ)” の例文
尊氏は帰るとさっそく朝廷に奏請して、亀山殿のあとを一大寺とする手つづきをすませ、こう師直もろなおと細川和氏かずうじのふたりを
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先ぶれが一騎、早くにつたえていたとみえ、宿しゅくの入口までくると、上杉憲房のりふさと細川和氏かずうじのふたりが迎えに立っていた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、酒飯しゅはんを出して、もてなすなどの有様だったし、和氏かずうじらが帰るさいには、脇屋義助をよんで、きのう新田方の武士がらっして来た喧嘩相手の若侍の身を
で彼は、先に、千寿王の鎌倉攻め参加が首尾よくおこなわれたと聞くやいな、家臣細川和氏かずうじに、旨をふくませて
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
矢作を立つまえに、上杉憲房と細川和氏かずうじは、彼のそばからその姿を消していた。ふたりは高氏の何らかの意をおびて、京へと、先に急いでいたのであった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「かたちは、さもあれ、名分めいぶんの上においてはだ。あくまで、わが足利家は新田を誅伐ちゅうばつするものと世上へとなえろ。——和氏かずうじからも、その義貞弾劾の件は、聞いたであろうが」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「二位殿(高時の妾)の御所に仕えていた者であろ。……かねて和氏かずうじから聞いていた」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上杉憲顕のりあきや細川和氏かずうじやまたこう重茂しげもちらがつき添って、関東地方をかため、とくに斯波しば家長は、東国における実戦では経験第一の者なので、利根川へも彼が大将としてのぞんでいるとのことだった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、かたわらの細川和氏かずうじが同意をよせた。
和氏かずうじか」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)